タラバガニについて

タラバガニは大型で身も多く美味しいカニの代表の様に言われていますが、本当はカニの仲間ではなくヤドカリの仲間です。
それは足の数を数えてみればわかります。
カニはハサミを加えて全部で10本の足がありますが、ヤドカリの仲間はそれが8本でタラバガニも8本しかありません。
昔からタラの漁場でよく獲れたのでこの名前(鱈場蟹)が付いたと言われています。
タラバガニは日本海、オホーツク海、ベーリング海、北太平洋、北極海など広い海域に分布し、水深30m~350m程度の海で生息しています。
日本の主な漁場はオホーツク海ですが現在ではタラバガニの豊富な漁場はそのほぼ全てがロシア領の為、現在流通しているタラバガニで日本近海で漁獲されるものはほとんどありません。
日本の漁船によって近海で漁獲されたものは全体の5%程度だと言われています。
その為流通しているカニも活けガニとして流通することは少なく、ほとんどはボイルガニとして流通しています。
タラバガニは戦前からそのまま食べる他、缶詰に加工されて日本人の貴重なタンパク源になって来ました。
最近リバイバルでベストセラーになった小林多喜二著の小説「蟹工船」は、このタラバガニを洋上で缶詰に加工する工場設備を持った船、蟹工船での過酷な重労働をテーマにしたものです。
タラバガニの特徴は先に述べた足の数の他、その太くて長い足も特徴です。
又、タラバガニは甲羅の上部にH型の窪みがあり、そのすぐ下側に6個の突起があります。
タラバガニの近似種にアブラガニとよばれるカニがいて、時々悪徳業者がタラバガニと偽って販売することがありますが、アブラガニはこの突起が4個しかありません。
それがタラバガニとアブラガニを見分けるひとつのポイントです。
タラバガニの近似種はこのアブラガニの他に「イバラガニ」や「花咲ガニ」がいますが、外観が全く違うのでタラバガニと混同されることはありません。
花咲ガニに付いては別のページで詳しくご説明しています。
タラバガニのカニ味噌は食べられませんのでゆでる前に腹(通称ふんどしという)を開いて、内臓共々掻き出してからゆでます。